日本語の正体 金容雲 三五館

「日本=百済」説があまりにも、傑作であったため、どうしても読みたくなり、頑張って探してきてじっくり読ませていただきました。百済語が日本語で、百済語を投げ出したのが韓国語だったという発想、また結論は秀逸です。しかしながら、中に記述されている、カラ語というのが、どこから登場してくる言葉なのか全く理解できません。
そして、カラ語から、日本語への変化の様子が、多くの例を示しながら書かれているにも関わらず、そこには、まず、法則がないために、なぜ、そのように変化するのかが理解できない。
別の音に交換されるのも、音が脱落するのも、必ず、理由があり、それが変化の法則として整理されて初めて、言葉の変化、転訛が示され、源流であることが証明されるのだと思います。
彼は言語学者ではないですから、仕方ないのかもしれませんが、理学博士?であるなら、実証の方法はご存じだと思います。正直残念でした。
Hontoが、Usoに変わりますと言われてhonUになり、tがsに変わりますと言われても、「ああそうですか」と答えるしかないのと同じです。。着目点は素晴らしいだけに、残念な一冊です。(本の写真をクリックいただければ、アマゾンのショップに繋がります。)
Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★★★
着想の奇抜さ ★★★★
論理の力強さ ★★