日本文明の主張 西尾幹二・中西輝政 PHP

おすすめ図書館で紹介する本は、基本的に歴史書と呼ばれる本ですが、この本は歴史書ではなく思想書に当たるのではないかと思います。この本を手に取ったのは、『「国民の歴史」の衝撃』という副題故だったのですが、「国民の歴史」自体は、この本の著者でもある西尾幹二氏の本の題名を指しています。
歴史を勉強とするというのは、何のためなのかというと、それは現在を形成している理由や原因、そしてその過程を理解するためであることと、過去に犯した過ちがあるのあであればそれを反省材料とし、成功事例があるのであればその応用を成すためであると理解しています。そういう意味では、過去の歴史をどのように捉え、どのように評価していくかは非常に大切になります。共通の認識で捉えられれば良いですが、様々な見方ができますから、考えようによっては悪は善に変わり、正は誤に変わってしまうこともあります。
私たちに必要なのは、いろいろな見方があることを理解し、様々な方向から眺めて評価し、理解していくということしか無いようように思います。
文中では、アメリカと中国が同じような国であるという見方が、なかなか面白かったです。(本の写真をクリックいただければ、アマゾンのショップに繋がります。)
Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★★★
着想の奇抜さ ★★★★
論理の力強さ ★★★