騎馬民族国家 江上波夫 中公文庫


久し振りに思うところ合って、江上波夫氏の騎馬民族国家を読み直してみました。騎馬民族、特に鮮卑を中心とした分析力には本当にすごいとしか言いようがないですが、合わせて、彼が唱えている日本の古墳時代の途中に騎馬民族が侵入しそれまでの古代日本を征服するとともに、現地の豪族達と大和朝廷を打ち立てたという説には説得力があります。日本の古墳時代の中期という考えではなく、卑弥呼の時代の後古墳時代の移行に際して行われたとするなら、私は賛成すべき点が多いことは確かです。壱岐の島では、突然、原の辻遺跡が消えていき別の場所に古墳が200基以上も作られています。これなどは、騎馬民族の侵入以外考えられません。ただ、この騎馬民族とは、伽耶地方の部族であると思いますが。(本の写真をクリックいただければ、アマゾンのショップに繋がります。)
Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★★★★
着想の奇抜さ ★★★★
論理の力強さ ★★★★★