仁徳陵の被葬者は継体天皇だ 林順治 河出書房新社

古代史を趣味とする人は、なぜか信仰好きである。そして、特定の研究者もしくは作家を崇拝する傾向がある。これはなぜなんでしょうか。私の好きな作家(学者)の人達にも、多くの取り巻きがおりせっせせっせと講演会に通っている。まるで、祭祀のようである。祀り上げられた作家が発する神の声を聞こうとするのです。新興宗教のようで、ちょっと、気持ちが悪い。
この本の作者も信者の一人です。石渡信一郎という教祖様の言うことを、なんとかして伝導しようと頑張りますが、残念ながら読みにくい。もともと、無理がある理論のためでしょうが、応神天皇から論じるのか、継体天皇から論じるのかが定まっていないためだと思われます。
隅田八幡鏡の銘文の解読だけに焦点を充てた方がよかったかもしれません。この鏡の銘文にはロマンがあります。(本の写真をクリックいただければ、アマゾンのショップに繋がります。)
Pasted Graphic 4

読みやすさ  ★★
着想の奇抜さ ★★★
論理の力強さ ★